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  • 側溝についての豆知識

2022.10.20

側溝の中身の形にも種類があります

側溝の中身の形が違うのはなぜ?
側溝と一口にいっても、様々な種類のものが存在する事は、過去の記事でも紹介させて頂きました。
過去の記事⇒実は側溝にも様々な種類が存在します

さて、今回は側溝の「中身」に注目してみます。
皆さんは側溝の中身がどうなっているのかご存知ですか?
実はこの中身の形状にも種類が存在し、側溝の重要な役割である集水・排水能力に関わってきます。
今回はその中から大きく分けて二つの種類を例に挙げ、ご紹介いたします。
 
PU側溝(道路用側溝)

こちらは日本産業規格(通称:JIS規格)で定められた寸法で製造される、標準的な側溝になります。
断面を見てみると、四角い形状をしていますね。
ごく一般的に使用されている側溝なので皆様のする街でもいたるところで目にする事ができるかと思います。
底面がフラットな形になっており、水の流れが緩やかになりゴミや土などの堆積物を押し流す力が弱いので、集水能力の低下を防ぐには定期的な清掃をする必要があります。
 
管渠型側溝

こちらは四角形とは異なり、卵型丸型の断面をしています。
20年ほど前に誕生し、現在は標準的な側溝の1つとして全国各地で普及している側溝になります。
この形状によって「水の流れが速くなる」特性があり、その勢いで内部の堆積物を押し流す事ができるので、側溝の集水能力を維持する事ができます。
近年、ゲリラ豪雨などの際に堆積物の溜まった側溝では集水が出来ず、冠水してしまうという問題が各地で起こっていますが、この対策として管渠型側溝が採用されるケースが増えています。
水の流れを比較してみる
では、上記3つの側溝の内部に同じ量の土を置き、同じ量の水を同条件で流し込み、土が流れるのかどうかを実験した動画を見てみましょう。
 
結果として、管渠型側溝のほうがかなり速い段階で土を押し流していますね。
実は、断面の形状が違うだけで「排水」という側溝の重要な能力にこれだけの変化があるのです。
普段は側溝の中身を見る機会というのはほとんど無いかとは思いますが、皆さんの生活が快適になる為に、実はこういった工夫がされているという事を知って頂けると幸いです。

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